日本将棋連盟が、2023年度の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表し、
8大タイトル戦全てを持つ藤井聡太王将が史上最高額の1億8634万円で2年連続で1位となりました。
藤井聡太王将が8タイトルを全て持っているにしても、
将棋のタイトル戦の賞金がこんなに高額なことを知らなくて驚きました。
将棋8大タイトル戦全て制覇すると、賞金額だけで1億8634万円ということで、
8大タイトル戦それぞれの賞金額がいくらなのか、どのタイトル戦の賞金額が大きいのか気になり調べてみました。
また、現在日本には現役のプロ棋士が174名いるようなのですが、
プロ棋士の収入源や年収についても気になり調べてみました。
皆さん一緒に見ていきましょう。
将棋8大タイトル戦の賞金額はいくら?
将棋には2024年2月現在、8つのタイトル戦があります。
8つのタイトル戦(竜王・名人・王位・王座・叡王・棋王・王将・棋聖)の賞金額は公表されていないのですが、
唯一、竜王戦は8つのタイトルの中で一番賞金額が大きく、賞金額が公開されています。
その他のタイトル戦においても、ネット上で賞金額が推測されていたので、
賞金額が大きい順に並べてみました。
また、それぞれのタイトル戦の日程も同時にまとめてみました。
タイトル戦 | 賞金額+対局料 (竜王戦以外は推定) | 棋戦日程 |
竜王戦(りゅうおう) | 4,400万円 | 10~12月 |
名人戦(めいじん) | 3,000~3,500万円 | 4~6月 |
叡王戦(えいおう) | 1,600~2,000万円 | 3~5月 |
王位戦(おうい) | 800~1,200万円 | 7~9月 |
王座戦(おうざ) | 700~1,100万円 | 9~10月 |
棋王戦(きおう) | 600~1,000万円 | 2~3月 |
王将戦(おうしょう) | 500~800万円 | 1~3月 |
棋聖戦(きせい) | 300~700万円 | 6~7月 |
名人戦は一番歴史の長い棋戦でもあり、賞金額が一番大きい竜王戦と並ぶぐらいの賞金額があると言われています。
一番少ない賞金額でもサラリーマンの年収を超えているのではないかと思うと、タイトル戦の賞金額の凄さが分かります。
タイトル戦の第1戦目は1月に始まる王将戦です。藤井聡太王将は同じ月にタイトル戦を並行して行うことにもなるし、タイトル戦以外にも公式戦はあり、
プロ棋士は対局以外は自由にできる仕事とはいえ、8大タイトル全てを制している藤井聡太王将の忙しさが目に見えるようですね。
将棋8大タイトル戦の賞金額はどこから出る?
将棋8大タイトル戦の賞金額が凄いことは分かったのですが、その賞金はどこから出ているのでしょうか?
各タイトル戦にはスポンサーがついており、そのスポンサー企業と日本将棋連盟がそれぞれのタイトル戦毎に契約をしていて、
その契約金の中から賞金や対局料が支払われています。
2024年2月現在、各タイトル戦のスポンサーをまとめてみました。
タイトル戦 | スポンサー(主催) | 協賛 |
竜王戦(りゅうおう) | 読売新聞 | 野村ホールディングス 東急グループ UACJ ヘーベルハウス あんしん財団 JRA ニトリ |
名人戦(めいじん) | 朝日新聞 毎日新聞 | 大和証券グループ |
叡王戦(えいおう) | 不二家 | レオス・キャピタルワークス 中部電力 豊田通商 豊田自動織機 日本エイ・エム・ディ アパホテル |
王位戦(おうい) | 新聞三社連合 (北海道新聞社・ 中日新聞社・ 神戸新聞社・ 徳島新聞社・ 西日本新聞社) | 伊藤園 |
王座戦(おうざ) | 日本経済新聞社 | 東海東京証券 |
棋王戦(きおう) | 共同通信社 | コナミグループ 大塚製薬 |
王将戦(おうしょう) | スポーツニッポン新聞社 毎日新聞社 | 綜合警備保障 囲碁・将棋チャンネル 立飛ホールディングス inゼリー 富士フイルム |
棋聖戦(きせい) | 産経新聞社 | ヒューリック |
このようにスポンサー一覧を見ると、新聞社が多いですよね。
なぜ新聞社のスポンサーが多いのかというと、新聞では、1局の将棋を何日かに分けて毎日中継といった形で載せる事ができ、毎日少しずつ見ていく事ができるからのようです。
これは、週刊誌や月刊誌、専門誌にはできないことで、将棋ファンにとっては毎日少しずつ見ていく方が楽しめるのです。
また、将棋人口は2022年現在460万人いると言われており、毎日将棋の欄を見ている人もいるため、新聞社側にとってもメリットがあるようです。
しかし、将棋人口は年々減少している傾向があり、1982年の2280万人から比べるとかなり減少していますね。
今後、賞金額などにも大きな影響が出てくる可能性もあるかもしれませんが、藤井聡太王将のような超人レジェンドが現れたことによって、
将棋界にも注目が集まり、多くの子供たちにとっても将棋が身近なものとなって、また盛り上がっていくことにつながると良いなと思います。
プロ棋士の収入源は?
現在、日本には現役のプロ棋士が174名程度いるそうです。私が思っていたより少なく感じたのですが、
毎年、プロ棋士養成機関に入会する人が30~50人いて、その内の約10%しかプロ棋士になれないそうです。狭き門なのですね。
そんなプロ棋士の収入源とは何なのか調べてみました。
・基本給
・賞金
・対局料
・将棋教室の経営、指導料
・将棋関連の本・雑誌の執筆料
・タイトル戦などの立会人手当
・テレビ番組などへの出演料
・YouTubeチャンネルの収益
基本給というのは、将棋界における給料のようなもので公開されてはいませんが、級(ランク)によって金額が定められているようです。
級は前年度の成績順で決定し、勝率や勝敗数によって分けられています。
A級 | 約70万円 |
B1級 | 約50万円 |
B2級 | 約30万円 |
C1級 | 約20万円 |
C2級 | 約15万円 |
藤井聡太王将であれば、本の執筆やCMなどにも出演されているため、賞金以外でも収入が多く、現在3億ほどの収入があるのではとも言われています。
プロ棋士の年収は?
プロ棋士の年収はトップと一番少ない人との差が大きくかなりの開きがあるようです。
平均して1000万円と言われていますが、トップは1億円前後、年収の低い棋士であれば500万円以下の棋士もいるようです。
将棋の賞金額や収入源・年収についてまとめ
今回、将棋8大タイトル戦の賞金額はいくらで、賞金はどこから出るのか調べてみました。また、プロ棋士の収入源や年収についても調査しました。
・将棋8大タイトル戦の賞金額は300万円~4400万円で竜王戦が最高額です。
・賞金はスポンサー企業と日本将棋連盟との契約金の中から支払われています。
・プロ棋士の収入源は、基本給、賞金、対局料を初め、将棋教室の経営、指導料、執筆料、立会人手当、テレビ番組などへの出演料、YouTubeなどありました。
・プロ棋士の年収は平均1000万円ぐらいでトップだと1億円前後、年収の低い棋士だと500万円以下の人もいるようです。
藤井聡太王将のこれからの益々の活躍を応援すると同時に、将棋界もさらに盛り上がるように応援したいと思います!
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